建設業では、危険な作業を施行することも多いため、日頃から安全標語スローガンを掲げている現場も多いのではないでしょうか。安全標語スローガンはより全体に浸透しやすいものを作成するのが大切ですが、どのようなことに注意すれば良いのでしょうか?
ここでは安全標語スローガンについて、作成の目的やポイントについて解説していきます。
この記事はこんな読者におすすめ
- 安全標語スローガンとは何かを知りたい
- 安全標語スローガンを作成する目的について知りたい
- 良い安全標語スローガンを作成するポイントについて知りたい
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目次
1. 安全標語スローガンを作る目的
安全標語スローガンとは、建設現場などでケガや事故を起こさないように注意喚起を促すためのスローガンです。そのため、ノルマを達成するためのキャッチフレーズや会社の理念などとは異なります。 建設現場は、常に危険と隣り合わせでいるため、安全を最優先しなければなりません。高所での作業、重量物の運搬、重機の操作など、わずかなミスが命に関わる重大な事故を招く可能性もあります。このような事故を防ぎ、現場に携わる関係者の意識を高めていくために安全標語スローガンは作成されるのです。
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2. 安全標語スローガンを作るポイント
安全標語スローガンは、ただ安全を促す言葉を並べるだけでは効果があまり得られません。では、現場全体の安全意識を高めるためにはどのような工夫が必要なのでしょうか。安全標語スローガンを作るポイントについて具体的に見ていきましょう。
キーワードを適切に選ぶ
安全標語スローガンを作成する際は、まず昨年度に一番多く起きた労働災害を調べて、その原因が何かを考える事から始めましょう。その上で、原因の改善につながる今年の安全対策の骨子を決めていきます。その骨子を一言でイメージできるキーワードを適切に選ぶことが重要です。例えば、「ヒヤリハット」「ホウレンソウ」「ヒューマンエラー」「指差し点検」「落下防止」など、一言で労働災害の原因改善=安全を想起させるようなキーワードはよく使用されています。頭にパッと安全意識が芽生えるようなキーワードを選択するようにしましょう。
リズムは5・7・5で構成する
安全標語スローガンは、俳句のように5・7・5のリズムで作成するのがおすすめです。5・7・5は俳句の形ですが、文章にリズム感が生まれて覚えやすく、頭で復唱しやすいというメリットがあります。
使用するキーワードを5文字と7文字で考えていくとスムーズに作成しやすいでしょう。
韻を踏むように工夫する
同じ音を持つ言葉やフレーズを使ってリズムを作ることを「韻を踏む」といいます。
例えば「油断せず 過信せず」「いつでも どこでも」など、同じ語尾を持つ言葉を並べることでリズム感が生まれ、耳に残るため覚えやすくなるのです。
歌やラップの歌詞にも採用される方法なので、口ずさんだり頭に流れたりして、より現場に浸透しやすくなることでしょう。
命令形を使う
安全標語スローガンの一部に、命令口調の言葉を使用するのも良いでしょう。例えば「忘れるな!」「見落とすな!」「確認せよ!」といった命令口調は、強いインパクトを与え、より心に響きやすくなります。
ハッとした気づきを与える安全標語スローガンを作成したい場合に良いかもしれません。命令形を使う場合は、訴求ポイントを明確にするために一つに絞りましょう。そのうえ、作成後に全体的にきつい印象になり過ぎていないか、他の単語との組合わせに注意しましょう。
疑問形を使う
スローガンに疑問形の文を使ってみるのも効果的です。人は疑問や質問を投げかけられると、その答えを無意識で模索する傾向があります。例えば、「大丈夫?」「確認した?」などのフレーズを使うと、「自分はどうだろう?」と一旦考える間を与えることができます。
ケガや事故を防ぐには、慣れている作業ほど過信しないようにすることが重要です。安全や危険防止を再確認できるように、疑問や質問を投げかける言葉を選んでみましょう。
既存のスローガンを参考にする
安全標語スローガンの作成が難しく感じる場合には、過去に使用されていた事例を参考にしてみるのもおすすめです。安全標語スローガンの事例で良いものをピックアップして、何が良かったのかを考えてみましょう。その上で、リズム感の良さやキーワードの選定など事例の良い点をヒントに、今の現場に適した内容にアレンジしてみると良いでしょう。
カタカナを使用する
安全標語スローガンは、読みやすく、パッと目に入ってくるカタカナを使用すると良いでしょう。漢字ばかりが羅列されていると堅苦しく、覚えにくい印象を与えてしまいがちです。
例えば「エラー」「ゼロ」「ヒヤリハット」「アウト」など、危険や安全をイメージできるようなカタカナがおすすめです。
安全スローガンを最終チェックする
安全標語スローガンを作成したら、実際に何度も復唱したり、他者に読んでもらったりして最終チェックをするようにしましょう。パッと見は良いスローガンに思えても、全体に浸透して認識してもらえなければ意味がありません。選んだ言葉が現場に合っているのか、読みにくい文章になっていないか、覚えやすいリズムになっているのかなどを確認すると良いでしょう。
最終チェックをして問題がなければ安全標語スローガンの完成です。
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