Buildee3サービス+BANKENシリーズで現場業務を一新
安全書類の確認工数が半減し、昼礼時の情報共有効率化も実現
滋賀県を中心に事業を展開する株式会社桑原組は、現場の事務作業効率化などを実現すべく、業務のデジタル化を積極的に推進しています。その一環として、2025年着工の現場ではBuildee3サービスとBANKENシリーズ機材を全面的に活用し始めました。この現場での成果をモデルケースに、さらなる業務効率向上の取り組みを進めようとしています。
導入前の課題
棚を埋め尽くす安全書類が現場事務を圧迫
手書きのA1大判図面が昼礼運用の非効率を招く
桑原組は、滋賀県内のみならず周辺府県も含めた地域で建築・土木・舗装などの事業を展開する地場ゼネコンです。建築事業では集合住宅や商業施設、公共建築をはじめとする多彩な建物、土木事業では道路や橋梁、河川など幅広い施工実績を有しています。こうした施工において、数十社の協力会社や地域企業と連携し、雇用創出などを通じて地域の経済や暮らしを支えています。
そんな同社では近年、事務作業の効率化やペーパーレス化などを目的として、デジタル技術の活用を進めています。その一環として、これまでにBuildee労務安全を全社的に採用し、各現場へ順次展開してきました。
「安全書類だけでも、一つの現場でファイルが何十冊にもなって、現場事務所の棚にずらりと並んでいました。その管理の手間を減らしたいという考えからBuildee労務安全を導入したのです」と、同社彦根支店建築部技術主任の岩﨑勇斗氏は説明します。
安全書類の他にも、改善が求められる課題がありました。例えば昼礼での打ち合わせの効率化もその一つでした。
「昼礼では、A1サイズなど大判図面をプリントして会議室に広げ、翌日の工事内容などを打ち合わせていました。打ち合わせを通じて図面には多くの情報が書き込まれるので、その情報の管理や共有にも手間がかかっていたのです」(岩﨑氏)
さらに、CCUS(建設キャリアアップシステム)のタッチ率も2~3割にとどまっており、改善が求められていました。
導入の経緯
ペーパーレス化から入退場管理まで一気通貫で実現できる連携力を評価し
Buildee3サービスとBANKENシリーズの全面採用を決断
こうした中、2025年8月着工の現場では、Buildee労務安全に加えBuildee調整会議・入退場管理も合わせた3サービス全てを活用し、合わせてCCUSカードリーダーであるBANKEN BLACK2、屋外型・屋内型のBANKENサイネージも採用されました。桑原組としては初となる、本格的なデジタル化現場です。
「この現場は、滋賀県内の国有施設にある建物の改築工事です。築40年の建物を改修するほか、その間の仮設建物の新設・解体も含まれています。官公庁案件のためCCUS利用促進も発注仕様に含まれており、カードリーダーとしてBANKEN BLACK2を採用し、Buildee入退場管理でそのデータを把握することにしました。また、Buildee調整会議とBANKENサイネージを組み合わせて活用し、現場内のペーパーレス化をさらに進めることにも取り組んでいます」(岩﨑氏)
Buildee3サービスを全面的に活用するにあたっては業務の進め方が変わるため、協力会社への支援も欠かせませんでした。
「各社にマニュアルを配布し、使い方に関する質問にも対応しました。現場だけで解決しきれない内容はリバスタのサポート窓口に問い合わせ、回答をそのまま協力会社に伝えていましたが、的確に答えてもらえるので助かりました」(岩﨑氏)
導入効果
安全書類のペーパーレス化とサイネージ活用で、現場運営効率が大幅に向上
手書き図面の撤廃から残業削減まで現場の負担を大きく軽減
本現場に導入されたBuildeeの各サービスやBANKEN機器について、岩﨑氏はそれぞれ効果を実感しているといいます。
「Buildee労務安全により安全書類のペーパーレス化が実現し、書類の管理が不要になりました。しかも、入力されたデータをシステムがチェックしてくれるので、不備があればその場で分かり、すぐ修正できます。安全書類の管理は主に現場の若手社員が担当しており、1日/30分~1時間くらい費やしていたのが、体感的には半分以下になっています」(岩﨑氏)
BANKEN BLACK 2とBuildee入退場管理の活用効果について、岩﨑氏は次のように語ります。
「BANKEN BLACK 2とBuildee入退場管理により、入退場データを一覧でき、それぞれの入退出の時刻も確認できます。出面の人数を数えるのも、以前のように書類で確認するのに比べると大幅に楽になりました。一方、職人たちへのCCUSカード普及はまだ途上にあり、タッチ率のさらなる向上を目指しています」(岩﨑氏)
同現場においてBANKENサイネージは、着工から2カ月ほど後の10月から導入されました。朝礼看板に大型サイネージ、入口の仮囲いに屋外用サイネージ、そして事務所会議室に多機能型サイネージと、計3台設置されています。
「朝礼看板では、当日の作業内容や天気予報など複数の情報を常時ループ表示しているほか、朝礼の際には現場配置図や体操の動画などのコンテンツを活用しています。屋外でも視認性は十分で、さまざまな情報を提供できるようになりました。また、現場入口のサイネージでは法定掲示物の3点セットなどを表示しています」(岩﨑氏)
会議室のサイネージ機器は、Buildee調整会議と連携した活用をメインに使われています。
「最も大きな効果を感じるのは昼礼の場面です。協力会社には昼礼前の11時頃までに翌日の作業内容をBuildee調整会議に入力してもらい、これを昼礼でBANKENサイネージに表示して作業内容などを話し合っています。表示の拡大縮小やホワイトボード機能も活用でき、話し合った内容をその場でサイネージ上に書き込めるので、手書きの紙が減り、会議の内容も一目で把握できるようになりました。また、工事日報などにも活用しており、搬入、重機使用、クレーン作業などの情報も共有しやすく、関係者に伝わりやすくなりました」(岩﨑氏)
さらに、桑原組では現場事務所での事務作業を減らすべく、作業の一部はBuildeeを通じて支店などが担当する取り組みも進めているとのことです。
今後の展望
初の本格活用現場で得た知見を社内に展開
協力会社への普及とともにさらなる効率化を推進
この現場は、桑原組として初めてBuildee3サービスとBANKENシリーズを本格活用したモデルケースとなっており、その成果をさらに広げるべく取り組みを継続しています。
「CCUSのカード普及率向上や建設業退職金共済との連動など、まだ効率化できる余地は残っています。Buildee3サービスの活用も始まったばかりで、使いこなすほどに協力会社の皆さんにも業務効率向上の効果が広がっていくと思います。リバスタにも協力会社側への普及促進に引き続き協力していただけたら幸いです」(岩﨑氏)
※掲載内容は取材当時のものです。
