導入事例

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株式会社松村組様

カーボンニュートラルに向けてTansoMiruを導入
BuildeeとBANKENも全面採用で現場業務を効率化

松村組では、カーボンニュートラルに向けた取り組みの一環としてTansoMiruを導入し、これに合わせてBuildeeやBANKENシリーズを全社的に採用しました。複数ベンダーの製品やサービスが乱立していた状態を改め、リバスタのサービスに一元化することで、現場の業務効率向上を図っています。

導入前の課題

未来志向でカーボンニュートラルを積極的に進める

創業1894(明治27)年、130年を超える歴史を持つゼネコン、株式会社松村組。現在ではプライムライフテクノロジーズ株式会社(以下、PLT)のグループ会社となっています。PLTは住宅メーカー3社、設備・環境系1社、そして松村組の5社を傘下に持つホールディング会社で、「くらしとテクノロジーの融合」による未来志向のまちづくりを目指し、2020年(令和2年)に発足しました。

「PLTのコーポレートメッセージは、『未来をまちづくるPLT』です。当社ではグループ唯一のゼネコンとして、グループ各社と協力して全国各地のまちづくりに取り組んでいます」と語るのは、松村組 取締役常務執行役員 建築本部長兼 建設事業担当兼 CN推進担当の永井雄人氏。

「PLTグループのまちづくり事業の代表案件といえるのが、大田区の『旧羽田旭小学校敷地活用事業』です。官民共同プロジェクトで、コミュニティセンターに加え産業支援施設として工場アパートと居住棟を整備することで、大田区の重要な産業である製造業を中心とした産業の持続的発展などを目指しています。松村組もグループの一員として、一体となって本事業に取り組んでいく計画です」

さらに松村組では、PLTが重視する未来志向のさまざまな価値、例えばカーボンニュートラル(CN)に関する取り組みも積極的に推進しています。CNの実現に向けて、現場にも再生可能エネルギー電気の導入などさまざまな施策を取り入れており、この一環としてリバスタの「TansoMiru」も導入しました。そして、TansoMiru導入に合わせて、現場の業務システムも見直されています。

導入の経緯

現場ITサービス乱立状態の改善へ
Buildeeを全面導入

TansoMiruと連携する現場業務システムとして、松村組が検討したのが「Buildee」です。

「一度Buildeeを検討したことがありました。そのときは採用に至りませんでしたが、TansoMiruとの組み合わせに期待して再検討することにしたのです。そして今回、現場での試行を経て、全面的な採用を決めました」と、安全品質環境部長の杉田誠氏は説明しています。

3つのBuildeeサービス、およびBANKENシリーズも含め、現場で使う製品やサービスをリバスタに一元化することによる効率化も重視しての決定でした。杉田氏は、これまでの現場システム環境の課題を、以下のように語っています。

「Buildee調整会議に相当する現場帳票システム、労務安全に相当する安全帳票システム、そしてCCUSのカードリーダーは、それぞれ別々の会社から導入しており、ほぼ連携もありませんでした。リバスタに一元化するだけでも、施工体制などの二重入力が不要になり、業務効率を向上できます。2024年度からは時間外労働規制も厳しくなったわけですから、少しでも業務を効率化したいと考えていました」

このうち現場帳票システムは、多彩な業界に対応する汎用ツールでした。建築本部購買部長 兼現場サポート推進部長の茨目義則氏は、既存システムには課題を感じていたと説明しています。

「以前の帳票ツールは、現場で使いづらさを感じる場面がありました。例えば、元請けである当社の社員しか利用できないことや、現場を立ち上げる際の準備作業をはじめシステムのメンテナンスにも手間と時間がかかるなど、業界に特化していない汎用ツールであるがゆえの課題があったのです」

これらの課題を解消すべく、松村組では2024年12月から3つのBuildeeサービスとBANKENシリーズを全面採用することを決定、新規着工現場をはじめ各現場に順次導入しています。

導入効果

各サービスや機器の連携で業務効率化が進む

松村組が手掛ける現場の1つ、東京都内の13階建て集合住宅新築現場で、リバスタのサービスについて職員たちの評判を聞きました。

この現場では、立ち上げ時には既存ツールを使っていましたが、初期の段階でBuildeeサービスとBANKEN FACEに移行。所長の宮内恒至氏は、リバスタのサービスについて、次のように評価しています。

「支店やリバスタの支援もあり、スムーズに移行できました。並行利用期間を設けたことや、着手して2カ月弱という早期の段階で協力会社が少なかったことも良かったと思います。リバスタのサービスでは、BANKEN FACEとBuildee入退場管理の組み合わせが便利ですね。カードリーダーを確認しデータを手入力するといった手間が省けて、職員の仕事が楽になりましたし、CCUSタッチ率も大幅に改善しています。」

また、工事担当の宇野登偉氏は、Buildee調整会議や労務安全を高く評価しています。

「以前とは違い、Buildee調整会議には協力会社から作業予定などを入力してもらえるようになってきており、私たちの作業は減っています。Buildee労務安全は情報の配置や色使いなど工夫してあるので、これまで使ってきた競合サービスに比べて書類が見やすくなりました」

この現場に最近配属された西田貴裕氏は、「タブレット1台で必要な情報全てにアクセスでき、PCでも情報を共有できるので、仕事を覚えやすいです」と現場でデジタル化が進んでいることを実感しています。

今後の展望

2025年度内には移行完了の見通し
GENBATONの導入も一部現場で開始

宮内氏は、リバスタの他のサービスも今後の現場で検討すると話します。

「現場と事務所に掲示する搬出入予定のボードは、これまで手書きで更新していましたが、Buildee調整会議で印刷して掲示できるようになり、職員の作業負担は減っています。BANKENサイネージが入ればもっと楽になるはずなので、ぜひ使いたいです。また、GENBATONにも期待しています。各書類の期限が明確化され共有されますし、特に若手職員にとっては経験の浅い工種についての理解が進むはずです。GENBATONもBuildeeと同じアカウントで利用できるので、導入したいですね」

2025年3月時点では、松村組の現場のうち半数あまりがリバスタのサービスを導入しており、概ね2025年度内には既存システムから置き換わる見込です。現場からはBuildeeのさまざまな要望が出ており、全現場展開後にはリバスタに相談するとのことです。

最後に永井氏は、松村組のDX方針に関連して、次のように語ってくれました。

「当社では、現場施工管理におけるDXを用いた業務改革を進める上で、更なるBIM普及、XR利用、AI導入を進めます。施工現場での若手職員が少しでも早く戦力となれるようGENBATONにも期待しています。リバスタさんは多彩なサービスを提供しているので、CNなどとも連携したセットとして提案してくれると、ありがたいですね」