今後、開発を進める新サービスは、大林組が開発した工事車両管理システム「FUTRAL」のノウハウに基づき2社で共同開発を進め、リバスタが提供する建設現場施工管理サービス「Buildee」のラインナップへの追加を目指します。これにより現場作業の円滑化、工事車両に起因する周辺道路の渋滞発生抑止、車両待機時間の削減を実現し、CO2排出量の削減などの社会課題解決を図っていきます。
取り組みの背景と概要
建設現場には、建設資材を運搬する多くの工事車両が、日々出入りしています。これらの車両は各種工事を担当する専門工事会社などが個別に手配するため、事前に入場予定の確認・調整、現場入場後の荷受け・揚重運搬などを調整しておく必要があり、工事車両管理は煩雑かつ重要な業務です。特に、大規模な建設現場や、車両待機場所の確保が難しい都市部の建設現場においては、綿密な事前調整をしないと周辺道路の混雑の原因となり、路上待機などの問題が発生する可能性があります。
このような課題に対し、大林組は、周辺環境の保全と現場作業の円滑化に貢献する工事車両管理支援システム「FUTRAL®※1(フュートラル)」を開発しています。FUTRALは、車両入退場予定の積み上げにより周辺交通への影響度を可視化し、当日の車両運行状況把握や異常通知により、工事車両管理業務を支援します。
一方、リバスタが提供する「Buildee®※2(ビルディー)」は建設現場施工管理に必要な各種データを一元管理するクラウドサービスです。車両入退場の予約、資機材の場内揚重運搬の予約、専門工事会社の作業予定登録など多数の会社が建設現場のリソースを効率的に利活用するための多様な機能を備えています。
今回、2社は、FUTRALのノウハウに基づくサービスを開発し、工事車両管理のメニューを拡張していくことに基本合意しました。FUTRALが現在保有する機能だけでなく、AIを利用した到着・混雑予測やカメラと連動したセキュリティ管理機能など、建設現場のニーズに合わせた新しいオプション機能の開発も検討していきます。また、当社は、Buildeeの新たな機能として展開し、Buildeeに登録される揚重運搬、作業予定といった関連データとも連携のうえ、建設現場内外のシームレスな物流情報管理を目指します。
両社における取り組みの意義
大林組は、2050年のあるべき姿を定義した長期ビジョン「Obayashi Sustainability Vision2050」において、脱炭素や全ての人の幸福を目標として掲げています。今回の取り組みにより、FUTRALのノウハウを活用し、自社の建設現場だけでなく、建設業界全体の工事車両のスマートな管理に貢献し、CO2排出量削減や建設現場周辺の渋滞抑止など環境改善を推し進めます。
リバスタは、今回の取り組みにより、Buildeeを建設現場の“中”だけでなく“外”にも広げ、周辺環境保全・建設資材物流の課題にアプローチすることで、目指すビジョン「お客様との信頼と共創を通じて、業界に変革を起こし、未来に向けた社会課題を解決する」をさらに加速化していきます。
今後の展開
今後、広く建設業界のニーズを収集しながらサービス開発を進め、大林組の現場で先行導入し効果検証する予定です。その後、Buildeeのサービスラインナップの一つとして製品化を目指します。
※1 FUTRALについて
工事車両管理支援システム「FUTRAL」は、工事車両の入退場予定、位置、走行距離、交通情報などをダッシュボードで一元的に確認できます。特に大規模開発プロジェクトにおいて、工事車両の建設現場への入退場予定や通行ルートを可視化し、渋滞の防止や現場作業の円滑化に貢献します。・プレスリリースURL:https://www.obayashi.co.jp/news/detail/news20220606_1.html/
※2 Buildeeについて
建設現場施工管理サービス『Buildee』は、「建設現場における施工管理業務をサポート」するWEBサービス(クラウドサービス)です。日々の調整会議における作業間連絡調整や入退場管理、安全書類作成などの機能をすべて網羅したオールインワンのサービスです。・サービスサイトURL:https://service.buildee.jp/
関連リリース
リバスタと工事車両管理の新サービス展開に向け基本合意書を締結(大林組・2022年11月15日)