株式会社リバスタ(東京都江東区、代表取締役:高橋巧、以下「当社」)は2023年12月8日に「Buildeeカンファレンス2023」(以下「当イベント」)を開催しました。
当イベントでは「ICTの力で変わりゆく現場業務 ~Buildeeで実現する現場DXとその最前線~」と題して喫緊に差し迫る”建設業の2024年問題”を背景にゼネコン各社の取り組みやBuildeeを活用することによる現場DXの取り組みなどを発表いただきました。
当イベントへは初回開催以降初の1000名を超える申込みがあり、建設現場におけるDXへの関心の高さがうかがえる結果となりました。
株式会社リバスタ『Buildee Conference 2023 Opening』
株式会社リバスタ 執行役員 営業本部長 兼 営業部長 新門 晃二
Buildeeカンファレンス2023はすべての建設現場のために
2019年にユーザー交流会と題しBuildeeに関連するイベントを初開催して以降、イベント名称をBuildeeカンファレンスに変え2021年、2022年とこれまで計3回開催してきました。そして4回目となる今回は当イベントの原点に立ち返り、Buildeeをより深く知っていただくためのイベントとして、明日から現場で活かすことのできる現場DXのナレッジをお持ち帰りいただき、千差万別に存在する現場課題解消の足掛かりとしていただきたい旨を述べ、参加者への御礼を申し上げるとともに開会を宣言しました。
株式会社日刊建設工業新聞社『迫る「2024年問題」に直面する建設業界の次なる未来』
株式会社日刊建設工業新聞社 編集局 編集部 部長 牧野 洋久 氏
労働集約型産業から知的集約型産業へ。デジタル時代の建設業の働き方改革は働く人すべてがキープレイヤー
当イベントのメインテーマでもある”建設業の2024年問題”を主題に、豊富なご知見をもって建設業の現在地とこれからの建設業界についてご講演いただきました。来年4月の建設業における働き方改革関連法の適用によって建設業界が現在直面している問題を提起し、そのうえで業界に求められている生産性向上策を現場DXに絡めながら発表くださいました。現場での生産性向上を実現するうえで「現場は後ろで支える人がいてこそ円滑に動く。デジタル時代の働き方改革は全員がキープレイヤーである」とし、今後の建設業を担うすべての人に向けて、「今こそ建設業が変わるチャンスであり、未来を描く構想力をもって現場DXに取り組む必要がある」と述べ、新4K(給与・休暇・希望・かっこいい)を用いて今後の建設業界の展望について発表し、講演を締めくくられました。
佐藤工業株式会社×株式会社リバスタ『現場業務をもっと簡単に。Buildeeによる生産性向上に向けた佐藤工業の取り組みとは』
佐藤工業株式会社 技術センターSOU 生産推進部 土木生産推進課 小澤 周平 氏
株式会社リバスタ 営業本部 営業部 第二営業G マネージャー 鈴木 啓之
技術センターSOUによるICT支援で現場の生産性向上を実現。新たなサービス探索や利用中サービスのさらなる活用に向けた意欲を述べる
佐藤工業では、社内コンテストにて安全書類の効率化を社内提案し、その解決策として2022年7月、土木作業所の既存現場を含めた全現場にBuildeeを本格導入しました。小澤氏と鈴木による対談の中では、Buildeeを定着させるために佐藤工業が行った取り組みの背景や経緯などを深堀しながら、佐藤工業の技術センターSOUによる過去の取り組みと現在の取り組みについて発表いただきました。Buildeeを含むICTによる現場DXに向けた活動に加えて、小澤氏より働き方改革関連法適用に向けた佐藤工業のこれからの取り組みと展望を述べていただき、対談講演を締めくくりました。
東亜建設工業株式会社『ICTで変わる現場、東亜建設工業の支店では何が変わったのか?』
東亜建設工業株式会社 西日本建築支店 工事部 工務課 青井 宏通 氏
Buildeeによる現場職員の業務効率化と利活用促進に向け、導入手順や運用方法を整備
現場DXを実現するための啓蒙活動によって、現場職員へ生産性向上意識が浸透
東亜建設工業の西日本エリアでは、2022年6月時点においては2現場のみでBuildeeを利活用していましたが、同月に同社でBuildeeの全社導入通達がなされて以降、2023年11月末時点では21現場で利活用するに至っています。青井氏からは支店管理者の視点でお話しいただき、Buildeeの導入プロセスやこれまで実施した改善プロセスを中心に、Buildeeを利活用するための具体的な取り組みや活動を発表いただきました。発表の最後には現場の意識変革が現場DXの推進に直結する旨を述べられ、講演を締めくくりました。
西松建設株式会社『現場でのBuildeeの浸透 – 利用定着に向けた取組とその推進 –』
西松建設株式会社 西日本支社 四国支店 係長 原 圭太 氏
Buildeeの機能的な側面だけでなく、サポート面も高く評価
ペーパーレス化に向けた考えを述べるとともに建設業界の魅力向上へも意欲を示す
かねてよりICTによる現場作業効率化に取り組む西松建設の不破原現場では、Buildeeの利用定着や浸透による現場業務の効率化を日々図っています。原氏の講演では、Buildee導入以前に数多く存在した業務課題を述べたうえでBuildeeによって解決した問題や、利用メリットについて深く言及。Buildeeの利用メリットはサービスの機能的な側面だけでなく、当社によるサポート面にもメリットがある旨を発表いただきました。今後のさらなる生産性向上に向けて実現したいこととして、KY用紙のペーパーレス化について述べられ、建設業の魅力向上への意欲を示し講演を締めくくりました。
向井建設株式会社『協力会社によるBuildee運用実例をわかりやすく解説!向井建設の生産性向上の展望とは』
向井建設株式会社 建築工務部 安全担当 和田 拓也 氏
協力会社によるBuildeeの利用シーンや具体的な活用方法を発表
Buildeeのサービス拡張によるICTツールの一元化に対し、期待と展望を述べる
向井建設株式会社では、Buildeeを正式リリースして間もないころより、元請の協力会社としてBuildeeを作業現場で利活用していただいております。和田氏による講演では、協力会社視点でのBuildeeの利用シーンをはじめ具体的な利活用事例を発表いただきました。人手不足などの建設業界における普遍的な課題に対し、Buildeeの機能を用いて、事前手配での人工予想や作業現場内での災害防止活動に役立てており、Buildeeのサービスごとに表面的な課題は存在する一方で評価している旨を述べられました。講演の最後にはBuildeeに対し、現場作業をすべて管理することのできる唯一無二のサービスになってもらうことへの期待を寄せ、講演を締めくくりました。
SPECIAL CROSSTALK『現場生産性を高めるICTの力 ~現場でのBuildeeのありかたを考える~』
西松建設株式会社 北陸支店 土木工事部 工事部長 鬼頭 夏樹 氏
東亜建設工業株式会社 横浜支店 現場所長 三浦 裕介 氏
株式会社熊谷組 北陸支店 現場所長 谷 栄二 氏
ゼネコンの垣根を超えた対談を実現。各社の現場DXについて意見を交わし
建設業の2024年問題の解消に向けた対応策と未来のICTのあり方について考える
本クロストーク講演では、2023年12月現在、東亜建設工業の横浜支店にて現場所長を務める三浦氏、熊谷組の北陸支店にて現場所長を務める谷氏、過去に現場所長として従事し現在は西松建設の北陸支店にて土木工事部の工事部長を務める鬼頭氏をお招きし、現場でのBuildeeのあり方やICTに関連したトークテーマ、建設業の2024年問題に向けた取組と現場DXの展望について対談形式でお話いただきました。
講演冒頭ではICTツールを導入する前の現場業務の実態と現場課題について言及し、そのうえでBuildee導入後の現場業務の変化や課題に対するアプローチ方法について、各社の実例やBuildeeの具体的な機能の説明を交えながら対談していただきました。講演の最後には元請という立場から各社の建設業の2024年問題への対応策と、現在のICTによる業務効率化に向けた取り組みを踏まえ今後の現場DXの展望を述べられました。
株式会社リバスタ『ICTの活用で現場運営に変革を。Buildeeの利用拡大と定着化に向けたポイントを徹底解説』
株式会社リバスタ 営業本部 カスタマーサービス部 部長 品川 有
Buildeeをさらに利活用し、現場DXを実現するための方法とその実例を交えて解説
サービス利用ユーザーに向けたサポート体制の拡充を目指す
登録ユーザーが100万人に上り、ますますBuildeeの利用が拡大する中、当社ではすべてのユーザー様に向けて『調整会議運用ガイド』や『ヘルプセンター』など様々なサポートコンテンツをご用意しています。本講演ではBuildeeの カスタマーサービスを管掌する品川より、導入後の利活用促進や利用定着についてお話し、Buildeeの利活用が進んでいる作業現場の複数の特徴や、Buildeeが定着しづらい現場の特徴について詳細に解説しました。講演の最後は「現場で働く皆様の業務効率化が実感いただけるように今後もサポート体制の拡充を図っていく」と述べ、発表を締めくくりました。
鹿島建設株式会社『情報共有を変えるBANKENサイネージ、鹿島建設が実現した現場DX』
鹿島建設株式会社 東京建築支店 建築工事管理部 生産推進サポートグループ 南谷 択 氏
スマート生産ビジョンの早期の実現に向け、BANKENサイネージを現場に導入
コンテンツ作成業務負荷の軽減と現場作業効率向上の実現に向けた取組を推進
「スマート生産ビジョン」を掲げる鹿島建設はかねてよりBuildeeを利用し、作業現場の生産性向上を実現してきました。2022年にはBuildeeと連携するCMSシステム『BANKENサイネージ』を導入し、2023年11月時点において100台以上に上るサイネージ機器を作業現場に導入してきました。南谷氏は講演にて、BANKENサイネージを導入する以前に感じていた課題を例に挙げ、サイネージ用コンテンツ作成業務の変遷について発表いただきました。現在BANKENサイネージが鹿島建設においてスタンダードになりつつある背景から、同氏は今後の展望として「本社と支店から一括で複数のサイネージに情報配信を実現すること」への意欲を述べられました。
株式会社リバスタ『リバスタが推し進める建設技能者向けポイントとは』
株式会社リバスタ 事業本部 新規事業企画G グループ長 中園 善章
建設技能者向けポイントシステムが与える価値と有用性について発表
ポイント付与によって実現したい姿を伝える
当社は建設作業員の処遇改善に対するアプローチとして、元請と建設技能者の距離を近づけ、技能者の意欲向上や魅力的な現場を創出するためにゼネコン各社や芝浦工業大学、一般財団法人建設業振興基金の各者連携のもと、業界横断で『建設技能者向けポイントシステム』の開発に取り組んでいます。本講演では本プロジェクトをリードする中園より、ポイントシステムが与える価値や有用性をお伝えしたうえで、より具体的なシステムの利用シーンを解説しました。加えて、かねてより建設現場での実効性および有用性を検証するべく取り組んでいる元請現場での実証実験について現況をお伝えし、ポイント付与が元請各社の生産性と品質向上に結び付くといった世界観が本プロジェクトの目指している姿であると延べ、講演を締めくくりました。
株式会社リバスタ『さらなる利便性向上に向けたBuildee製品の今後のエンハンスについて』
株式会社リバスタ Buildee事業部 事業部長 前田 泰宏
Buildeeによるさらなる利便性拡大に向けた機能拡張の取り組みを発表
今後のサービス改善に向けたエンハンス予定の機能も一部紹介
Buildeeはサービスの利便性向上を図るため、お客様の声に向き合いながら数多くの機能改善や拡張を実施してきました。本講演ではBuildee事業部長の前田よりこれまでの主な機能拡張やサービス連携のご紹介と今後の機能改善について発表しました。またBuildeeカンファレンス2022において発表した『Buildeeの将来構想』に対する現在の状況をお伝えするとともにBuildeeのユーザーの皆様に感謝の想いを伝え、発表を締めくくりました。
株式会社リバスタ『Buildee Conference 2023 Closing』
株式会社リバスタ 代表取締役 高橋 巧
「つくる」の現場から、世界を変える。
代表の高橋によるクロージング講演では、当社が『「つくる」の現場から、世界を変える。』をミッションとしてお客様との信頼と実績を築いてきたサービス拡大の歩みをご紹介したうえで、当社の掲げるビジョンと事業の関係性を改めてお伝えしました。最後に、当社が建設業界に対して実現を目指す「生産性の向上」、「人材確保・フラット構造化」、「業務の標準化・技能継承」、「持続可能な開発への貢献」の4つの“REVERSE”を示し、ICTによる変革に向けた強い意欲を表明し当イベントを締めくくりました。
Buildeeカンファレンス2023は、「明日から建設現場で実践できるナレッジの共有」をイベントコンセプトに開催しました。当イベントでは建設業の2024年問題を背景とする各社の活動や取り組みなどを中心に発表いただきました。ご登壇いただいたご講演者の皆様ならびに、開催にご協力いただいたすべての関係者の皆様に感謝申し上げます。
当社は今後も建設業界に貢献できるよう邁進していきます。