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再下請負通知書とは

建設工事を始める前にそろえるべき書類であるグリーンファイル(安全書類)の一つに、再下請負通知書というものがあります。再下請負通知書の作成が必要になるのには一定の条件があり、また記載すべき内容も複雑なため、それぞれの中身について、しっかり理解し対応していかなければなりません。ここでは、再下請負通知書の概要や作成が必要になる条件、記載すべき内容について詳しく解説します。

この記事はこんな読者におすすめ

  • 再下請負通知書とはどのような書類なのかを知りたい
  • 再下請負通知書を作成しなければならない条件について知りたい
  • 再下請負通知書に記載すべき内容について詳しく知りたい
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1. 再下請通知書とは

建設工事を始める前に揃えなければならないグリーンファイルの一つに、施工体制台帳という書類があります。この書類は、元請会社が工事を下請会社に出す場合の総額が4,500万円(建築一式工事の場合は7,000万円)以上になる場合に作成しなければならないのですが、その台帳に含まれる書類の一つとしてあるのが「再下請負通知書」です。

この再下請負通知書は、一次下請会社以下の下請契約についての内容を、元請会社に報告するための書類。簡単に言ってしまえば、「請け負った工事を、この会社に協力してもらって進めます」ということを示すための書類です。これがあることで、元請会社はどのような会社が工事に参加しているのかを把握・管理して、安全に工事を進めることができるようになります。

そのため、施工体制台帳そのものは元請会社が作成しますが、再下請負通知書に関しては、一次下請会社以下で下請契約をした会社が作成しなければなりません。仮に三次下請会社までおこなった建設工事であれば、一次下請会社と二次下請会社と三次下請会社の3社がそれぞれで作成し、合計3枚の再下請負通知書が元請会社の所に集まる、といった具合です。そして、すべての再下請負通知書の完成・提出を持って、はじめて施工体制台帳は完成となるのです。

ちなみに、再下請負通知書の作成・提出が必要となる条件は、下請契約をしているかどうかです。そのため、例えば資材を納入する資材会社や現場の警備をおこなう警備会社など、建設工事には多くの会社が関わってきますが、こうした会社は下請契約をしているわけではありませんので、再下請負通知書作成の義務はありません。

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2. 再下請通知書の書き方と記入例

ここからは、実際に再下請負通知書を書く場合、どのような内容を書いていけば良いのかを見ていきましょう。
再下請負通知書のフォーマットは複数あり、元請会社の指定するものを使わなければなりませんが、基本的に書かなければならない内容は同じです。ここでは、「Buildee書式」を例に、書き方を解説していきます。

再下請負通知書の全体像

再下請負通知書は、大きく分けて「欄外部分」「自社に関する事項」と「再下請負関係(下請会社に関すること)」の3ブロックに分かれます。
それぞれのブロック毎に記載すべき内容については、以下で解説していきます。

「欄外部分」の記載内容

日付

書類の作成日を記入します。西暦でも和暦でも問題ありません。

直近上位の注文者名

直近上位の注文者とは、簡単に言えば自社への発注会社のこと。一次下請会社なら元請会社、二次下請会社なら一次下請会社名を記載しましょう。

現場代理人名(所長名)

直近上位の会社の現場代理人名を記載します。
ちなみに、こちらは明確なルールが定められているわけではなく、元請会社の現場代理人名を記載するケースもあります。契約相手によって、確認して書くようにしましょう。

元請名称・事業者ID

元請会社の社名を記載します。もしも元請会社が建設キャリアアップシステムに登録している場合は、事業者IDも併せて記載します。

報告下請負業者

報告下請負業者とは自社のことです。自社の住所や電話番号など、必要事項を記載します。また自社が建設キャリアアップシステムに登録している場合、事業者IDも記載しましょう。

「自社に関すること」の記載内容

工事名称及び工事内容

自社でおこなう工事の内容について記載します。
基本的には「【全体の工事名称】に係る【自社の工事内容】」という形で記載する形になっており、例えば「〇〇ビル新築工事」の「電気設備工事」を担当するのであれば、「〇〇ビル新築工事に係る電気設備工事」という具合に記載すれば問題ありません。

工期

自社の工事の工期を記載します。「自」が開始日で、「至」が終了日です。
ただし、書類作成は工事前に行うため、あくまで見込みの期間を記載しておけば問題ありません。
ちなみに、もしも工事開始後に工期が延長されることになった場合は、延長が確定した時点で再度再下請負通知書を作成しなおす必要があります。

注文者との契約日

自社と直近上位の会社との契約日を記載します。

建設業の許可

「工事名称及び工事内容」に記載した工事で必要となる許可について、自社が保持しているものを記載します。

施工に必要な許可業種

今回の工事に必要な許可業種で、自社が所有しているものを記載します。
【許可業種一覧】
土木工事業、建築工事業、大工工事業、左官工事業、とび・土工工事業、石工事業、 屋根工事業、電気工事業、管工事業、タイル・れんが・ブロック工事業、鋼構造物工事業、 鉄筋工事業、舗装工事業、しゅんせつ工事業、板金工事業、ガラス工事業、塗装工事業、 防水工事業、内装仕上工事業、機械器具設置工事業、熱絶縁工事業、電気通信工事業、 造園工事業、さく井工事業、建具工事業、水道施設工事業、消防施設工事業、清掃施設工事業、解体工事業

許可番号

大臣(大臣許可)または知事(知事許可)、一般(一般建設業の許可)または特定(特定建設業の許可)を選択し、割り振られた許可番号を記載します。

許可(更新)年月日

許可を受けた日付を記載します。
ちなみに、500万円未満(建築一式では1500万未満)の工事の場合、許可がなくても工事可能なので、無記入もしくは斜線で消しても問題ありません。

監督員名・権限及び意見申出方法

自社の監督員の名前を記載します。
権限及び意見申し出方法には、下請会社との意見やり取りの方法等について記載します。

現場代理人名・権限及び意見申出方法

自社の現場代理人の名前を記載します。
権限及び意見申し出方法には、直近上位の会社との意見やり取りの方法等について記載します。

主任技術者名・資格内容

自社の主任技術者の名前を記載します。
契約額が4,000万円(建築一式工事の場合は8,000万円)以上の場合は、主任技術者は現場に原則として常駐する必要があるため「専任」に○を。そうではない場合で、他の工事とも兼任している主任技術者の場合は「非専任」に○をします。
資格内容には、記載した主任技術者が持っている資格(主任技術者に選任された理由)を記載します。

安全衛生責任者名

安全衛生責任者の名前を記載します。
安全衛生責任者になるための資格はありませんが、現場に常駐する現場代理人、主任技術者、職長等から選ばなければなりません。

安全衛生推進者名

安全衛生推進者名を記載します。
現場に常駐する社員が10人以上49人以下で、さらに現場に自社の事務所がある場合は自社から選任。それ以外の場合は、直近上位の会社の該当者の名前を記載します。

雇用管理責任者名

雇用管理責任者名を記載します。
自社に社員が一人でもいる場合、雇用管理者を選任する必要があり、代表や労務担当が選任されるのが一般的です。

専門技術者名・資格内容・担当工事内容

自社本来の専門工事以外の専門工事を一緒におこなう場合、「現場ごと」「担当する業種ごと」に専門技術者を配置する必要があるため、該当する場合は専門技術者名を記載します。
資格内容については、主任技術者の条件と同じなので、合致する内容を記載しましょう。

登録基幹技能者名・種類(任意)

工事に登録基幹技能者が関わる場合、その名前と種類を記載します。

一号特定技能外国人の従事の状況(有無)

一号特定技能外国人とは、一定の知識や資格を持った外国人向けの在留資格を有した外国人のことです。もしも自社の工事に一号特定技能外国人がいる場合は「有」に○を、いない場合は「無」に○をつけます。

外国人建設就労者の従事の状況(有無)

自社の工事に外国人建設就労者がいる場合は「有」に○を、いない場合は「無」に○をつけます。

外国人技能実習生の従事の状況(有無)

自社の工事に外国人技能実習生がいる場合は「有」に○を、いない場合は「無」に○をつけます。

健康保険等の加入状況

それぞれの保険の加入状況についての状況と、それぞれの整理番号を記載します。

「再下請負関係(下請会社に関すること)」の記載内容

再下請負関係の記載内容は、基本的には「自社に関する事項」と同じです。下請会社の情報を同じように記載していきましょう。
特に、「工事名称及び工事内容」と「工期」、「契約日」については、間違いやすい箇所のため注意が必要です。
こちらに記載するのはあくまでも自社が依頼する下請会社の情報となりますので、例えば工事名称及び工事内容に関しては「【全体の工事名称】に係る【自社の工事内容】のうちの【下請会社の工事内容】」といった形で、下請会社の工事内容も追加して記載しなければなりません。
また工期についても、自社ではなく下請会社の工期を記載し、契約日も自社と下請会社の契約締結日を記載します。
ちなみに、自社が最後の下請会社であり、それ以上、下請会社がいない場合、記載できる内容がないため、「再下請負関係」の欄は必要ありません。斜線などを入れて削除すると良いでしょう。

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3. 再下請通知書の押印に関して

再下請通知書には押印欄がありますが、ここで必要になるのは会社印であり、個人印ではないため注意しましょう。
ただし、近年内閣府で進められている規制改革の一環である押印手続きの見直しにともない、再下請通知書に社印は不要としている自治体もありますので、作成の際は事前に確認しておくと良いでしょう。

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4. 再下請通知書のよくある質問

Q

再下請負通知書とは?

A

下請会社が、請け負った仕事をさらに別の下請会社に出した際に必要になる書類で、どのような会社にどのような内容の業務を任せたかを、元請会社が確認・管理するために用いられます。建設工事を始める前に揃えなければならないグリーンファイルの一つであり、特定の条件を満たしている場合は必ず作成しなければならない重要な書類です。

Q

再下請負通知書が必要な条件とは?

A

再下請負通知書が必要になる条件は、「元請会社から一次下請会社への依頼総額が4,000万円(建築一式工事の場合は6,000万円)以上」と「一次下請会社以下で下請契約が発生しているか」の2点です。

元請会社から一次下請会社への依頼総額が4,500万円(建築一式工事の場合は7,000万円)を超える場合、元請会社は施工体制台帳という書類を作成しなければならないのですが、そこに含まれる書類の一つとして、再下請負通知書があります。
そして、一次下請会社以下でさらに下請契約があった場合。つまり、一次下請会社から二次下請会社、二次下請会社から三次下請会社へと仕事が下りて行った場合に、それぞれの下請会社で再下請負通知書作成の義務が発生するのです。

逆に言えば、小規模な工事や、元請会社と一次下請会社で業務が完結する場合、そもそも下請契約ではない場合などは、再下請負通知書の作成は必要ありません。

Q

作成した再下請負通知書はどこに提出する?

A

発注者である直近上位の会社、もしくは元請会社に提出します。直近上位の会社に提出したとしても、最終的には元請会社のところに行くようになっていますので、会社によっては最初から元請会社へ提出する流れにしているところもあります。ケースバイケースですので、事前に確認しておくと良いでしょう。

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本記事は2022年08月12日に作成されたものです。
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