※外国人建設就労者受入事業は2023年3月31日に制度が終了しております。本記事執筆時点とは情報が異なること予めご了承ください。
2015年にスタートした外国人建設就労者受け入れ制度は「一時的な外国人材の活用事業」として期限付きで施行され、「外国人建設就労者建設現場入場届出書」は、この事業における外国人就労者を管理するために使用される届出書です。その後、「特定技能外国人」も届出書の対象となったため、現在は「外国人建設就労者”等”建設現場入場届出書」に改訂されています。ここでは「外国人建設就労者等建設現場入場届出書」の正しい書き方について記入例をもとに解説します。
この記事はこんな読者におすすめ
- 外国人建設就労者等建設現場入場届出書の目的を知りたい
- 外国人建設就労者等建設現場入場届出書の書き方が知りたい
- 外国人建設就労者等建設現場入場届出書の対象について知りたい
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目次
1. 外国人建設就労者等建設現場入場届出書とは
外国人建設就労者建設現場入場届出書は、東京オリンピック・パラリンピック用の施設整備にともなう建設需要の増大に対応するため、2015年にスタートした「外国人建設就労者受け入れ事業」における現場管理用のグリーンファイル(安全書類)として整備されました。その後2019年に「特定技能外国人」の受け入れがスタートし、本届出書の対象となったために改訂され、「外国人建設就労者”等”建設現場入場届出書」に名称が変更されました。
作成者と使用目的
「外国人建設就労者等建設現場入場届出書」は、外国人就労者等を受け入れる下請会社が作成し、現場を管理する元請会社に提出する届出書です。雇用条件や安全衛生教育計画など外国人建設就労者等の適切な就労環境と処遇を確保するため、元請会社が受け入れ先である下請会社を監督指導するために用いられます。受け入れ企業が二次下請会社以降の場合は、一次下請会社と連名で作成して元請会社に提出します。
対象となる外国人就労者等
「外国人建設就労者等建設現場入場届出書」は、二通りの在留資格が対象です。
- 特定活動(外国人建設就労者受入事業により雇用された外国人建設就労者)
- 特定技能(技能実習を修了あるいは定められた試験に合格した特定技能外国人)
特定活動(外国人建設就労者)は以下の要件を満たしている必要があります。
- 建設分野技能実習に1年11か月以上従事したことがあること
- 技能実習期間中に素行が善良であったこと
一方、特定技能の資格を得るには、以下のいずれかの方法で在留資格を得なければなりません。
① 2号技能実習を良好に修了した者、あるいは3号技能実習を修了した者
②「技能検定3級」または「建設分野特定技能1号評価試験」のいずれかに合格し、さらに「国際交流基金日本語基礎テスト」もしくは「日本語能力試験(N4以上)」のいずれかに合格した者
外国人建設就労者等建設現場入場届出書」の対象となるのは上記の「特定活動(外国人就労者)」と「特定技能(特定技能外国人)」のみで、技能実習者、定住者、永住者など、その他の在留資格を持つ方は対象となりません。
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2. 外国人建設就労者等建設現場入場届出書の書き方・記入例
外国人建設就労者等建設現場入場届出書は、外国人を雇用する一次以下の下請会社が、現場を管理する元請会社に対して提出する届出書です。ここでは「Buildee書式」を使って解説いたします。
提出先と届出者
書式の左側上部の提出先は「○○ビル作業所長」や「××工事事務所長」等、現場の責任者宛てとします。書式の右側には、届出書を作成した日付の下に、一次下請会社の会社名と責任者の役職・氏名を記載し、その下に外国人就労者等を受け入れる下請会社の会社名と責任者の役職・氏名を記載します。
建設工事に関する事項
「1 建設工事に関する事項」の欄には建設工事の名称と施工場所の住所を記載します。
建設現場への入場を届け出る外国人建設就労者等に関する事項
「2 建設現場への入場を届け出る外国人建設就労者等に関する事項」には入場を申請する「外国人就労者等」全員について以下の項目を記載します。なお、入場申請が4名以上となる場合は、欄を追加するか別紙を作成して同じ項目を記載のうえ提出してください。
記載項目
- 氏名
- 生年月日
- 性別
- 国籍
- 従事させる業務
- 現場入場の期間
- 在留資格 ※外国人建設就労者か建設特定技能のいずれかにチェックを入れる
- 在留期間満了日
- CCUS登録情報が最新であることの確認 ※確認日を記載
CCUS(建設キャリアアップシステム)への登録については2020年以降、いずれの在留資格についても義務化されています。
受け入れ企業・建設特定技能受け入れ計画および適正監理計画に関する事項
「3 受入企業・建設特定技能受入計画及び適正監理計画に関する事項」には、外国人就労者等を雇用する際に提出し国土交通省から認定を受けた「建設特定技能受入計画/適正監理計画」の記載内容を正確に転記してください。
添付資料
外国人建設就労者等建設現場入場届出書を提出する際には、以下にあげる書類の写しを各1部ずつ必ず添付しなければなりません。
- 建設特定技能受入計画認定証又は適正監理計画認定証(複数ある場合にはすべて。建設特定技能受入計画認定証については別紙(建設特定技能受入計画に関する事項)も含む。)
- パスポート(国籍、氏名等と在留許可のある部分)
- 在留カード
- 受入企業と外国人建設就労者等との間の雇用条件書
- 建設キャリアアップシステムカード
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