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作業指示書とは?

作業指示書は作業のミスをなくし効率よく作業を進めるために有効な文書であり、さまざまな業種業態で使用されます。また、建設業では安全衛生の観点から作業指示書の作成が法律で定められています。

建設業ではひとつの現場で複数の職種による作業が同時進行するため、作業指示書には職種・作業間の情報交換と調整という機能が求められます。ここでは作業指示書の目的や内容、建設業における作業指示書の作成方法と記載項目について解説します。

この記事はこんな読者におすすめ

  • 作業指示書を作成する目的を知りたい
  • 作業指示書は誰が作成するのか知りたい
  • 作業指示書の作成方法と記載項目を知りたい
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1. 作業指示書とは?

作業指示書とは、さまざまな産業・業務において作業手順や安全事項などを、作業者にわかりやすく説明するために用いられます。作業に従事する際に必要な情報がすべて網羅され、わかりやすい作業指示書が作成されていれば、経験の浅い作業者でもベテランと同じように安全で効率のよい作業をおこなえます。作業指示書を作成する主な目的は以下の通りです。

  • 不安全な状態や行動を排除して事故をなくし、効率の良い作業をおこなうため
  • 作業品質の均質化を図り、誰がおこなっても同じ作業結果が得るため
  • 作業をやりやすくし、ムリ・ムダ・ムラをなくすため
  • 安全で衛生的な職場・現場環境を維持するため
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2. 建設業における作業指示書の作成方法

建設業は他の産業に比べて危険な作業も多いため、作業指示書の重要性は必然的に高くなります。また、同じ現場内で同時進行する作業間の情報共有も作業指示書の重要な役割です。建設業における作業指示書の重要性や作成方法について以下に解説します。

作業指示書の重要性を理解する

建設業における作業指示書には、作業を進めるうえで必要な注意事項や順守事項を中心に、安全工程や業務上の打ち合わせ内容などが記載され、作業間の連絡に関する書類として運用されます。

建設現場ではさまざまな作業が同時進行しており、危険度の高い作業が少なくありません。そこで、建設業の作業指示書では危険予知(KY)活動やリスクアセスメントの結果を作業間の調整にも反映させ、作業指示書をアップデートしていく必要があります。情報を記録して周知するだけでなく、作業指示書の内容が正しく現場作業に反映されることが最も重要です。

労働安全衛生規則第35条には、雇い入れ時の教育のひとつとして「作業手順に関すること」が盛り込まれています。また、労働安全衛生法は事業者に対して、業務に従事する者に「安全又は衛生のための教育を行わなければならない」と義務付けています。従って、コンプライアンスの観点からも作業指示書の作成は非常に重要です。

作業指示書の作成方法

一般的に作業指示書は一次下請会社の担当者が作成します。作業指示書には、前日実施された「作業実績」欄とこれからおこなわれる「作業予定」欄があります。

作業指示書を作成する段階で各作業に潜む潜在的な危険を明らかにし、具体的な対策を作業手順として明記しておくことも大切です。リスクアセスメントを踏まえた作業指示書を作成するには、

  • 作業内容(作業区分)
  • 作業手順
  • 不安全状態や不安全行動が発生する危険性
  • 作業のポイント
  • 危険度や衛生上の程度見積もりと評価
  • 不安全や非効率を排除するための対策
  • 誰が実施するか

などを、あらかじめ検討し、盛り込んでおくことが重要です。

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3. 建設業における作業指示書項目の例

建設業における作業指示書に定型フォームはありません。基本的な記載項目に加えて、各現場に特有の課題を事前にあぶり出し、必要な項目をわかりやすく記載するよう心がけてください。なお、元請会社が電子システムを導入している場合は、定められた手順に従ってパソコンやタブレットに入力していきます。

記載項目例

基本項目

工事名、天候、責任者名、指示日(打合せ日)、作業実施日、作業時間、休憩時間などを記載します。

協力会社名

鳶、土工、オペレータなど、担当する職種ごとに協力会社名を記載し、どの作業に対する指示なのかを明確にします。必要があれば担当する作業者の氏名も記載します。

安全衛生責任者(作業責任者、職長)

各作業の安全衛生責任者は、安全衛生指示事項が現場で守られているか確認し、KY活動に反映させます。

作業場所

作業をおこなう場所やエリア、工区、建物などの対象物を記載します。

作業内容

施工管理、掘削・方面整形など作業の内容や手順を具体的に記載します。

作業人数

予定した人数と実際の人数を記載します。

使用機械

タワークレーン、クローラークレーン、バックホー、コンクリートバイブレータなど作業に従事する機械類の名称を記載します。

使用保護具

親綱、安全帯、保護メガネ、防塵マスクなど使用が決められている保護具を記載します。

安全衛生指示事項(元請安全衛生指示事項)

あいまいな表現ではなく、「○○作業中は、△△すること」と具体的な指示をすることが重要です。元請会社からの安全衛生指示事項がある場合はあらかじめ記入し、現場作業での順守徹底を指示します。

作業間連絡指示事項

前日の打ち合わせに基づいて朝礼で伝達された作業間の連絡指示事項をもれなく記載します。

以上が作業指示書の代表的な記載項目となります。

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