建設業に携わるには、軽微な建設工事のみを請け負う場合を除き、建設業法第3条に基づき建設業の許可を受けなければなりません。これは、一定規模以上の建設工事の施工に際し、建設工事の適正な施工を確保し、不適正な建設業者から発注者を守るためです。では、契約にあたって、その建設業者が建設業許可を取得しているかはもちろん、施工能力や会社の経営内容など詳細な情報を得るには、どのようにすればよいのでしょうか。ここでは、建設業許可を取得している建設業者を検索する方法や、建設業許可番号の見方などについて、詳しく解説します。
この記事はこんな読者におすすめ
- 建設業許可を取得している事業者を探す方法がわからない
- 建設業許可を取得しているか、確認する方法がわからない
- 建設業許可番号が何を意味しているかわからない
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目次
1. 建設業許可の検索方法
建設業許可を取得している事業者を検索する方法として、国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」があります。このシステムを利用した検索方法と、掲載内容について紹介します。
検索方法
「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」を利用した、建設業者の検索方法について順を追って説明します。
「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」のメニュー画面を出します。
メニュー画面の中から「建設業者」を選ぶと建設業者の検索画面に移動します。
-
検索フォームの次の項目から目的に必要な項目を入力または選択します。
検索フォームの入力項目
商号又は名称 株式会社・有限会社等を除いた名称で入力 許可番号 ・国土交通大臣許可または知事許可を選択
・許可番号を入力所在地 都道府県を選択 業種指定 ・業種
・一般建設業または特定建設業営業所キーワード 営業所の所在地の市町村名などを入力 -
検索条件のしぼり込み
- 許可を受けてない、または取り消された
- 商号や名称の発音は同じだが、表記が間違っている
- 許可の有効期間内に廃業した
- 許可行政庁を変更した(知事許可から国土交通大臣許可へなど)
- 建設業許可のいらない「軽微な建設工事」のみを請け負っている
- 内容に誤りがあるなど
AND条件とOR条件があり、さまざまな用途での検索が可能です。例えば、特定地域で対応できる建設事業者を探す場合に、所在地と業種から検索してその条件に合う事業者をリストアップしたり、商号または名称から検索。調べたい事業者の建設業許可番号や許可の有効期間、許可業種などの詳細情報を確認することができます。
「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」の掲載内容
「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」の掲載内容は、許可した行政庁が登録した情報です。建設業者の掲載内容は、1ヵ月に2回程度の頻度で更新されていますが、審査事務などの進捗状況によっては、実態と誤差が生じることがあります。
検索できない時に考えられる原因
検索フォームの項目に入力しても検索できないことがあります。検索できない時のよくある原因は次の通りです。
検索できない場合には、再度入力内容について確認してみましょう。
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2. 建設業許可の見方
国土交通省「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で得られる情報や、建設業許可番号の見方について説明していきましょう。
建設業許可の検索で得られる情報
建設業許可の検索では、登録されている建設業者について、次の詳細情報を取得することができます。いずれの情報も、PDFファイルで保存・印刷することもできます。
建設業者の詳細情報
業者概要 |
・許可番号 ・商号または名称 ・代表者の氏名 ・主たる営業所の所在地 ・電話番号 ・法人・個人区分 ・資本金額 ・建設業以外の兼業の有無 ・保険加入状況※(健康、年金、雇用) |
---|---|
許可業種 |
・許可年月 ・許可の有効期間 ・許可条件 ・許可を受けた建設業の種類 |
営業所 |
国土交通大臣許可業者の場合に限り ・各営業所の名称 ・電話番号 ・住所 ・許可を受けた建設業の種類 |
※許可行政庁において過去の許可申請等の際に確認した内容であり、現在の加入状況とは異なる場合があります。
建設業許可番号の見方
建設業許可番号は、次の4つの部分で構成されています。
知事許可と大臣許可
建設業許可には、国土交通大臣による許可と都道府県知事による許可の2種類があります。建設業者が設置する営業所が、ひとつの都道府県内だけならば都道府県知事許可、営業所を複数の都道府県にまたがって設置する場合は国土交通大臣許可となります。建設業許可番号の冒頭の表記は、そのどちらであるかを示しています。
一般建設業または特定建設業の別
続いて「般」か「特」のいずれかが記載されます。これは建設業許可が「一般建設業」か「特定建設業」かを示しています。元請業者として一定金額以上の下請け契約を結ぶ工事を行う場合には特定建設業許可の取得が必要になり、それ以外の工事は一般建設業許可でも行うことができます。許可番号は、一般建設業の場合「般-〇〇」、特定建設業の場合「特-〇〇」と記載されます。
許可年度
前述の「般」や「特」の後にハイフンと1桁もしくは2桁の数字が記載されます。この数字は許可を取った年度を表します。令和4年の許可であれば「般-4」「特-4」となります。
建設業許可を取得した後も継続する場合は、5年毎に更新の許可を取得しなければなりません。
例えば、平成20年に一般建設業の許可を取得すると「般-20」と記載され、5年後の平成25年に更新すると「般-25」と記載されます。
例:
更新前 〇〇知事 (般-20) 第000123号
更新後 〇〇知事 (般-25) 第000123号
業者番号
年度の数字の後ろには、続けて「第※※※※※※号」という6桁の番号が入ります。これは建設業許可を取得した企業や個人事業主毎に割り振られる番号です。許可年度と違い、この番号は5年毎の更新後も変更されません。
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3. 安全管理と適切な業務遂行をサポートする『Buildee』
建設現場では、安全かつ適切に業務を遂行するために、さまざまな安全書類の作成や管理、協力会社や作業員情報の登録・管理が必要です。そこで役立つのが、建設現場における施工管理業務をオールインワンでサポートするクラウドサービス『Buildee(ビルディー)』 です。
そのサービスのひとつで建設現場における安全管理や書類の作成・管理等を支援する『Buildee労務安全』をご紹介しましょう。
『Buildee労務安全』は、会社情報や作業員情報などを一度登録すれば、どの現場でも汎用的に利用できます。また、CCUS(建設キャリアアップシステム)に事業者・技能者登録がある場合は、登録済みの事業者・技能者情報をBuildeeに取り込めるので、情報登録の手間が大幅に軽減できます。
『Buildee労務安全』のおもな機能は、協力会社の建設業許可の有効期限切れや、各種保険の加入の有無、作業員の健康診断の受診管理などが確認できることです。そのため、必要に応じて会社や作業員への指導につなげるなど、建設現場における安全管理と適切な業務遂行をサポートできます。建設現場の適切な業務遂行に、ぜひご活用ください。
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