危険と隣り合わせの建設現場では、さまざまな事故が発生します。現場に入る作業者の情報や、作業者に何かがあった時に連絡できる緊急連絡先の把握は重要です。今回は、作業者の安全衛生管理のため、また緊急時の連絡先を把握するために必要な「新規入場者帳票」について解説します。実際の書き方を具体的に紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事はこんな読者におすすめ
- 新規入場者調査票とは何かを知りたい
- 新規入場者調査票の書き方を知りたい
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目次
1. 新規入場者調査票(参考様式第4号とは)
「新規入場者調査票とは、作業者に事故や急病などといった何らかの事態が生じた際に連絡できる、緊急連絡先や勤務している会社の情報を把握するための書類です。安全衛生管理のためにも重要な役割をもっています。新規入場者調査票を提出するのであれば、全作業者が適切な安全衛生教育を受けたことを証明する「新規入場時等教育実施報告書」の提出は不要です。
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2. 新規入場者調査票の書き方と記入例
では、新規入場者調査票の書き方について、記入例を示しながら説明します。
作業所名
現場となる作業所名を記入します。◯◯作業所、◯◯ビル改修工事、◯◯新築工事のように記入します。
新規入場日
作業者が新規の現場に入場した日付を記入します。
元請確認欄
元請け会社が確認後、サインをする欄です。
氏名・生年月日・血液型・現住所・電話番号
現場に入場する作業者の氏名、生年月日、血液型、現住所、電話番号を記入します。作業者に何かがあった場合に必要になる重要な情報です。氏名の漢字表記が違っていると身分証と照合ができず、工事現場に入れないこともあります。免許証や資格証明書の写しを確認し、正確な表記で記入します。
18歳未満の作業員が現場に入るには、元請け会社に年齢証明書(住民票記載事項証明書)を見せる必要があります。加えて労働基準法により18歳未満の時間外労働、および危険有害業務への就労は禁止されていることも留意します。
緊急連絡先
作業者に何かがあった時に連絡する、緊急連絡先にお住まいの方の氏名、作業者から見る続柄、電話番号、住所を記入します。両親や兄弟、配偶者などといった近親者を書くのが一般的です。
あなたが働いている会社との関係
働いている会社との関係について記載します。事業者名、雇用された年月日、所属している会社名、雇用契約書の取り交わしの有無、職種を記入します。
アンケート
アンケートには次のようなものが挙げられます。
- 一人親方か中小事業主か
- 一人親方の場合、労災保険に特別加入しているか
- 建設現場で働き始めてどれくらいか
- 健康診断を受けているか
- 健康状態はどうか
- 送り出し教育を受けたか
- 建設業退職金共済手帳を持っているか
など
資格
保有している資格について、該当するものにチェックを入れます。具体的には次のような資格があります。
技能講習(作業主任者・作業者)
ガス溶接、玉掛け、コンクリート破砕器、地山の掘削、石綿、有機溶剤、等、足場の組立て等、ボイラー取扱、コンクリート造の工作物の解体等・酸素欠乏危険、その他
技能講習(運転士)
1t以上5t未満の移動式クレーン、3t以上の車両系建設機械、3t以上の自走する基礎工事用機械、3t以上の解体用機械、1t以上の不整地運搬車、10m以上の高所作業車、1t以上のフォークリフト、1t以上のショベルローダー、その他
特別教育(運転者・作業者)
酸素欠乏危険作業、3t未満の車両系建設機械、3t未満の自走しない基礎工事用機械、ローラー、コンクリート打設用車両系建設機械、3t未満の解体用機械、不整地運搬車(1t未満)、10m未満の高所作業車・ボーリングマシン、フォークリフト(1t未満)、ショベルローダー(1t未満)、巻上げ機・建設用リフト、1t未満の玉掛け、ゴンドラ、アーク溶接等、研削といしの取替え等、電気取扱、その他
誓約書と回答者自筆サイン
誓約書内容を確認し、回答者が自筆でサインをします。内容は次のとおりです。
- 当作業所新規入場者教育を受けていること
- 小さなケガであっても当日に報告すること
- 危険箇所や有害箇所を発見した場合は直ちに責任者などに連絡すること
- 個人情報取扱いについての了承する
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