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高所作業車作業計画書とは?

建設工事だけでなく、電気工事や設備工事、スポーツやコンサートの撮影などにも活躍する高所作業車ですが、高所作業車での作業には法令で作業計画書の作成が定められています。記載しなければならない項目や内容、作業現場の略図など記入例をもとに、高所作業車作業計画書の書き方をわかりやすく解説します。

この記事はこんな読者におすすめ

  • 高所作業車作業計画書について知りたい
  • 高所作業車作業計画書の書き方を知りたい
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1.高所作業車作業計画書とは

高所作業車とは

高所作業車とは、高さが2メートル以上になる作業床を備え、人が搭乗して高所作業を行うための特殊車両のことで、高所作業車構造規格に構造や規格が細かく規定されています。高所作業車は、電気工事や街灯の電球交換、トンネル工事、橋梁工事などでよく見かけますが、建設工事では外壁工事や鉄骨の建方(たてかた)などに使用されます。高所作業車を操作するには所定の講習による資格が必要で、作業床の高さが2メートル以上10メートル未満の高所作業車では、「高所作業車特別教育修了証」、作業床高さ10メートル以上の高所作業車では「高所作業車運転技能講習修了証」の交付を受けなければなりません。
また、トラック式高所作業車で公道を走行する場合には、車両総重量に応じて、準中型・中型・大型自動車いずれかの運転免許証が必要です。

作業計画書とは

作業計画書とは、労働安全衛生規則に定められた「作業計画が必要な作業」に対して作成が求められる安全書類で、作業の内容、作業環境、作業方法、使用する建設機械や車両の情報と作業場所の略図などを記載します。

作業計画書は建設業、製造業、造船業などの危険をともなう作業で必要となりますが、高所作業車のほか、ブルドーザーなどの車両系建設機械、移動式クレーン、ジャッキ式つり上げ機械、フォークリフトなど車両系荷役運搬機械による作業でも作成が必要となります。

高所作業車作業計画書とは

高所作業車の作業計画については労働安全衛生規則第194条の9で以下の通り定められています。

「事業者は、高所作業車を用いて作業(道路上の走行の作業を除く。以下第百九十四条の十一までにおいて同じ。)を行うときは、あらかじめ、当該作業に係る場所の状況、当該高所作業車の種類及び能力等に適応する作業計画を定め、かつ、当該作業計画により作業を行わなければならない。
2 前項の作業計画は、当該高所作業車による作業の方法が示されているものでなければならない。
3 事業者は、第一項の作業計画を定めたときは、前項の規定により示される事項について関係労働者に周知させなければならない。」

また、第194条の10では作業指揮者についても定めています。
「事業者は、高所作業車を用いて作業を行うときは、当該作業の指揮者を定め、その者に前条第一項の作業計画に基づき作業の指揮を行わせなければならない。」

つまり、高所作業車で高所作業を行う場合は、事前に以下のことを実施する必要があります。

  1. 現場の状況、高所作業車の種類と能力に応じた作業計画書を作成すること
  2. 作業計画書に作業方法を明示すること
  3. 作業計画書の内容を作業関係者に周知すること
  4. 作業計画書に基づいて作業を指揮する者を決めておくこと
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2. 高所作業車作業計画書の書き方と記入例

それでは、記入例をもとに高所作業車作業計画書の書き方を説明します。

参考)高所作業車作業計画書の書式例

工事名、作成者、作業内容、人員配置

工事名、作業計画書の作成者の氏名と作業内容を記入します。さらに人員配置を明確にするために作業指揮者、合図者、運転者の氏名と作業員人数を記入します。

高所作業車の種類、能力

高所作業車の種類としてメーカー名と車種名を記入します。さらに機械能力として最大作業床高、最大作業半径、デッキ能力として積載荷重、ブーム能力として起伏角度を記入します。

作業場所の状況

作業場所の状況として、作業場所の広さ(W×Lをメートル記入)、地形(縦断勾配、横断勾配(%記入)地質を記入します。また作業場所の注意事項がある場合は、障害物、高さ制限、明るさを記入します。

運転者情報と合図の方法

高所作業車を操作する運転者の氏名と資格を記入します。さらに合図の方法について該当する項目に〇を付けます。

安全遵守事項・備考欄

安全遵守事項の内容をすべて確認してチェックを記入します。備考欄には現場に則した安全指示事項や元方からの指示などを記入します。

配置図の書き方

作業計画に沿った作業現場の略図を作成し、作業計画書に記載します。
略図中に以下の項目を図示します。
作業対象となる工作物
隣接する建築物や構造物
高所作業車の位置と運行経路
立ち入り禁止範囲
架空線の位置(ある場合)
指揮者・合図者・作業者の配置
その他の障害物

略図は、写真を張り付ける、現場図面を転記するなどの方法でも構いませんし、記載項目が明確であれば手描きでも問題ありません。

安全遵守事項・備考欄

作業計画書の内容を周知した関係者全員の自筆署名、または押印が必要です。

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